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暮らす人 2023.02.24 Update

【暮らす人】二人で移り住んで

こんにちは!つつうらうら事務局の竹田風子です。
今回で第3回目となるシリーズ「暮らす人」。このシリーズでは浦幌町に暮らすみなさんを紹介していきます。
本日紹介するのはこちらのお二人。

しかとまいこさん(左)、イザハ・ハニフさん(右)

「しかとまいこ」さんと「イザハ・ハニフ」さんです。

しかとさんプロフィール:東京都出身。多摩美術大学情報デザイン学科アートコース卒業後、タイ国立シラパコーン美術大学絵画学科に研究生として留学。東京で会社勤めをしながら制作を続け、2019年より浦幌町に活動拠点を移す。現在は町内にアトリエを構え、制作活動や個展などを行なっている。https://www.instagram.com/maikoshikato

イザハさんプロフィール:マレーシア・トレンガヌ州出身。2013年に来日、麗澤大学外国語学部日本語国際コミュニケーション専攻卒業。東京にて会社勤めをしているときにしかとさんと出会う。しかとさんと暮らすため2022年3月末に浦幌町へ移住。現在は道の駅うらほろにて店長を務めている。https://www.michinoeki-urahoro.com/

同タイミングで移住したわけではないお二人。先にまいこさんが地域おこし協力隊として浦幌町に住み始め、その二年半後である2022年3月末にハニフさんも浦幌町に越してきました。
浦幌町へ移住して来られて異なる働き方をしているお二人がどんな暮らしをしているのか、お二人にとっての浦幌町とはどんなところか、などについて伺ってみました。

ー出身はどちらですか?浦幌町に来たきっかけも教えてください。

しかとまいこさん(以下、まいこ)「出身は東京です。大学卒業後、東京で仕事をしながら制作活動をしていました。ある時コンペティションに応募したところ、審査員賞をいただいたことがあって…その時の審査員の方がTokomuro Lab(以下、トコムロラボ)と関わりがあったんです。トコムロラボに滞在しながら制作してみない?と誘われたことが浦幌町にきたきっかけでした」

「その後、トコムロラボ担当として地域おこし協力隊にならないかとお誘いいただいて。とても悩んだのですが、一年更新もできると言われたことで、なんとかなるかもしれない、と思ったんです。移住するぞ!と意気込んで来たというよりは、とりあえず行ってみようかなという気持ちでした。のちに知ったんですが、祖母が十勝清水の出身だったんです。北海道十勝には縁があったんですね」

ーとても悩んだ中で最終的に拠点を浦幌に決めた理由はなんだったのでしょうか。

まいこ「協力隊の任期中に、道内や道外のいろいろなところを見に行ったり話を聞いたりしていました。その中で感じたことはどこに行っても一緒だなということです。そんな中で浦幌は「絶対に嫌」と感じることがなかったんです」

「尊重してくれる田舎、というか距離感が心地よくて。プライベートの領域へずかずか踏み込んでくることもないですし、仲間はずれにもされない、実はこれって住む街として大事な項目をクリアしているんじゃないかなと」

ー迷ったポイントはどんなところでしたか?

まいこ「将来的に子どもを産むかもしれないことを考えると、実家も遠いですし、どういう環境で子育てするのがいいんだろうという点で悩みました。ですが、浦幌で実際に子育てしている方々が周りにいて、そんな様子を見ているとなんとかなるかなと思いました。」

ー実際に暮らしてみて、どう感じましたか?

まいこ「北海道が自分に合っているなと感じています。湿気も少なく、暑くないので過ごしやすいです。それと私は花粉症なので、花粉が少ないのもいいですね。冬はやはり大変ですがそれ以上に良いところが多いです」

ー冬の暮らしで困っていることはありますか?

まいこ「大家さんが雪かきもしてくれるので今のところこれといった困ったことはありません」

ー実際、除雪車を持っているご近所さんが手助けをしてくれたり、助け合いをしているという話はよく伺いますよね。

ー次にハニフさんのお話も聞かせてください。ハニフさんが浦幌に来たきっかけはなんだったんでしょうか。

イザハ・ハニフさん(以下、ハニフ)「一番はコロナ禍になったことです。東京に居る意味がないなと感じ始め、地方に暮らすのもいいかなと思うようになったんです」

まいこ「二人の拠点をどこに置くかということは二人でよく話していました。浦幌にしたいと思っていましたが、ビザの制限も多くてなかなか仕事が決まらず来ることができなかったんです」

「『仕事が決まらない限り浦幌で一緒に住むことはできない』『このまま仕事が決まらないなら東京に戻るかもしれない』ということを周りに相談したら、運よく仕事を紹介してもらえて、浦幌に来ることが決まりました。たまたま前任の方が辞めるタイミングと合って」

ーハニフさんが感じる浦幌のいいところを教えてください。

ハニフ「まずは街の作りがコンパクトなところでしょうか。大きくもなく小さすぎない、ちょうどいいサイズですよね。どこにも行きやすいと感じます。他の町は車社会ですが、なくても暮らせる」

「町自体の立地もいいですね。帯広と釧路の真ん中にあり、どちらも行きやすいです。空港の選択肢も二箇所あり、選べる航空会社も豊富です。雪道運転が不安でもJRがあるので移動も可能だし」

「それと、浦幌は海も山もあるのが嬉しいです。冬にスノーボードをするのが楽しみです」

ー実際に暮らしてみて感じた不便さはありますか

ハニフ「ケンタッキーが遠いことですかね、大好きなので(笑)。ただその分ありがたみが増します。たまにガストやカラオケに行くと超楽しい!と感じたり。東京に居ると特別感はありませんが、たまに行けることで幸せ感が増しますね」

まいこ「美術館や映画館などが近くにないことは子どもが生まれたら不安に思います。文化的なものに触れる機会が少ないという側面で。ただそれを上回る良さが浦幌にあるので暮らしには満足しています。今までは情報量が多く鬱陶しいと思っていたものも、たまに(東京へ)行くことですごいと感じるようになりました」

ハニフ「子育てという面では、街中に学校が一つしかない、フリースクールがないなどは不安要素としてあります。属するコミュニティを変えたい、となった場合の選択肢ですね」

ー休日はどのように過ごしていますか。

ハニフ「大体帯広か釧路に行きます。ニトリやガストに行って満足しますね。たまに都会の空気に触れる、みたいな(笑)」

まいこ「ドライブが好きなのであちこち行きました。網走とか、旭川も行ったよね」

ハニフ「あとは家でインターネットをしていることが多いです。オンラインゲームをしたり、Youtubeを見ることが好きです」

ー浦幌に来る前の想像と実際に暮らして、ギャップはありましたか。

ハニフ「雪はそこまで降らないですよね」

「あと、来る前の想像よりも浦幌の暮らしを楽しんでいます。道の駅にいるので人と交流する機会が多くて。ある方と話していたらその人がバドミントンのコーチをやっているということがわかって、一緒にバドミントンしたり。仕事終わりに、誰かいるかな〜という感じでウラティエに行ってみるとか。うらほろスタイルが行っている英会話教室に誘っていただき参加したこともありました。そこには町議の方も参加してましたね。いいギャップばかりですね

ー最後に、未来の移住者に一言お願いします。

ハニフ「外国人の移住希望者がもしいたらですが、自分が外国人ってことも忘れちゃうくらい楽しめばいいんじゃない?と思います。いろんな楽しみ方があるので。
あとは期待せずに来た方がより楽しめるかも、いいギャップが多くて。いい意味で裏切られますよ(笑)。
競争社会に疲れたら、ゆっくり暮らせる浦幌町に引っ越してみることをおすすめします。浦幌を拠点にして、釧路や帯広、網走などあちこち旅行してみてはいかがでしょうか」

まいこ「浦幌に来て、自分が作品を作ってますって言える環境を三年かけて作れたことがすごくよかったんです。大家さんが見つかり、アトリエを作れたことも。作家活動に注力したいと思っていた望みが協力隊の制度の力を借りて実現できています。浦幌はやりたいことがやれる場所なのかもしれないですね。人それぞれでやりたい形がそれぞれ違うけれど、それが叶う場所。自分が行動すれば結果がついてくる、浦幌はそんな町です」

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