こんにちは!ドット道東でインターンをしている学生チームです。
僕たちは「浦幌町ってどんな町?」というテーマで、浦幌町の方々にインタビューを実施しました。
今回は、浦幌町議会議員として活躍されている沼尾昌也さんにインタビューをしてきました!
沼尾さんは町議会議員・酪農業・映像撮影編集の3足の草鞋を履いている方。そんな沼尾さんから見た浦幌町はどんな町で、どのような魅力があるのか、お聞きしてきました。
沼尾昌也(ぬまおまさや)さん
1994年生まれ。帯広市出身で現在は浦幌町在住。
2012年3月に帯広工業高校を卒業後にJR東日本に就職。2018年6月にJR東日本を退職後、翌年の2019年4月に浦幌町町議会議員に当選。
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ーまずは、浦幌町に移住しようと思ったきっかけを教えてください。
浦幌町に移住する前は東京で「JR東日本」に勤めていました。
6年間働いたのですが「ずっと会社員っていうのはなぁ……」と思っていたんです。
というのも、元々会社に入ったときから「いつかは地元に戻って地元のためになにかしたい」と考えていました。
元々政治には興味があって、テレビで討論番組を見るのも好きでしたし、東京にいるときから「選挙に出よう」と思っていたんです。
そんな中、帰省の際に同級生が浦幌町の方とつなげてくれました。様々な人と話していると、若い方や地域おこし協力隊の方などともご縁があり、「この町だったら面白そうだな」と、そんな感情が沸いたんです。
そこから浦幌町に帰ってきて、2019年に選挙に出ました。
―議員になろうと思ったのはいつなんですか?
10代の頃は議員になろうとは思っていなくて。
議員になりたいと思ったのは高校卒業後「JR東日本」へ入社して1、2年たった20歳ごろ。
将来は地元へ戻って「政治に関する仕事をやりたい」と考えていました。
―ホームページやSNSからも、幅広い挑戦をされている様子が伺えます。そのなかで苦労した経験はありますか?
苦労はいろいろありますよ。
議員の仕事だと……まず議員さんって、普段なにをやってるのって話だと思うんですけど(笑)。
―たしかに気になります(笑)。
議員の仕事は、浦幌町の税金の使い道を決めること、条例などのルールを決めること、大きく分けてこの2つです。
基本的には町長、行政側の議会への提案に対して僕ら議員が多数決で議決する仕組みになっています。
つまりは僕1人が反対しても他の議員が「いいよ」と言えば多数決で提案が通ってしまうんですね。
具体的にいうと最近できた『認定こども園』は、老朽化によって建て替えなきゃいけないものだったこともあって、「予算最小限で」という意見を乗せた付帯決議で賛成したいと、僕と他3人の新人議員は考えていました。
先輩議員に僕らの意見を伝えたのですが、多数決では敵わなくて……。その結果、建設費が元々予定していた金額よりすごく高くなってしまったんですよね。
僕ら議員でもやりたくてもできないことは多くて。それが政治の難しさだなとつくづく感じています。年代によって考え方に隔たりがあることもあって……そういうところはもどかしいですね。
そういえば、みなさんは政治に興味はありますか?
―……無いです..…。
そうですよね。
例えば小さな自治体であれば、自分たちに影響のある税金の使われ方が比較的わかりやすいと思うんですが……。
例えば、今回記事を投稿する『つつうらうら』は町の事業なのですが、税金の一部を使って就業促進ポータルサイトを作ったほうが良いよねということになりました。
そういう意味では、皆さんも町政に携わっている1人ということですよね。
―そうなのかもしれないですね……!沼尾さんの議員としての具体的な政策の中で、若者議会の設立というのを拝見したんですけど、実現はしましたか?
若者議会の設立はいま現在できていないですね。
苦労したことの話で出た通り、多数決で議決する仕組みになっているので、賛同してくれる仲間集めからやらないといけないんです。そこがなかなか難しいところですね。
―一人で動いていて、もどかしいタイミングもあると思います。仲間を募るうえで心がけていることはありますか?
仲間を作るときに心がけているのは、「意見が出たときの捉え方」を大事にすることです。考えが違ったときにお互いの意見を尊重するのはもちろん、そのうえでこっちの意見を述べて「落としどころをうまく探っていく話し方」が重要だと思っています。
年上の人と会話するときは考えや意見を尊重するべきだし、感情論にならないようにすることも大切だからね。
その人の経験や今までやってきたこともあるから、否定するだけでなく「先輩の言ってることもわかります」という同意も必要で。そのうえで僕の意見を「こういう考え方をしていますよ」と伝えます。
だから、心がけていることは「リスペクト」かな。今まで築き上げてくれた人に対しての尊敬の気持ちを大切にしています。
そういった今まで築き上げてきた流れの中でも、浦幌町は『つつうらうら』とか『ハハハホステル』とか新しい会社の取り組みが生まれてきているから、面白い地域だなと思います。
それと、地方の良さと都会の良さを両方わかっていることも、議員をするうえで少しは生きてきてるのかな。今後の取り組みにも活かして、人の流れを作れたらと思っています。
ー今後、浦幌町はどういった場所になってほしいと思っていますか。
「いろんな人が行き来して人、物、金が回る地域であってほしい」と、僕はずっと思っています。
特にお金は重要だと思っています。
それこそ東京のように、人、物、金が回り、新しいものが生まれる……。そんな東京の魅力、地域が続いていくために近づけたらいいなって思います。
ー最後に、沼尾さんが思う浦幌町の魅力と、好きな場所を教えてください!
誰でもなにかをチャレンジできる場所なのが1番の魅力!僕もその1人ですからね。
帯広出身で、東京から戻って政治をやる。この経験ができたのは浦幌町だから。
やりたいことがいろいろある若い人が多くて、それを応援してくれる人もいる。それが浦幌町の一番いいところだと思います。
それから、浦幌町の好きな場所かぁ….…普段からよく通っているニシムラかな!
ー沼尾さん、取材を受けていただきありがとうございました!
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取材後、沼尾さんと一緒にニシムラさんへ。ケーキもごちそうになってしまいました。
ニシムラさんのケーキ、とってもおいしかったです!
今回、初めての取材でとても緊張していましたが、沼尾さんのご協力のおかげで素敵なお話をきくことができました。この記事で浦幌町の魅力を伝えられたらうれしいです。改めまして沼尾さん、取材させていただきありがとうございました!!