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滞在記 2023.11.10 Update

【体験インタビュー】東京女子が仕事体験!3週間の浦幌滞在記 内村恵蒔さん

こんにちは! つつうらうら事務局藤巻です。
今回は東京から浦幌町に遊びに来てくれた同級生にインタビューします!

「東京からきた内村めぐです。年は、昨日23になりました!」(8月1日取材時)

プロフィール:東京都出身在住。
7月11日から三週間浦幌町に滞在。町内のシェアハウスに滞在しながら、ゲストハウスのヘルパーや、「つつうらうら」を利用してアルバイトに挑戦。桑原新聞店、山田農場、浦幌木炭を体験した。

ー浦幌を知ったきっかけを教えてください!

高校の同級生の美月(つつうらうら事務局 藤巻)が、道東でいろいろ活動をしているのを知っていたんですが、気づけば浦幌に移住することになり。

そんな様子を見ているなかで、浦幌町にあるゲストハウスのヘルパー制度を知ったんです。「自分もいつかはゲストハウスをやりたい」って夢もあったので気になり、行ってみようと思いました。

ー浦幌生活残り4日。今回の滞在期間は?

3週間!

ー3週間、あっという間!

早い!めちゃくちゃ早い…来たときは正直、絶対私には無理だ…って感じてました(笑)。
元々「自分のことを誰も知らない町に行ってみたい」って考えてたことがあったので、希望は叶ってるんですが、その反面、浦幌のことはよく知らないし、どんな人がいるのかも分からないし。果たして私はここで約3週間やっていけるのか?って、不安でした。

ー初北海道、初浦幌。滞在してみて、どうですか?

とにかく人があったかくて優しくて、人との繋がりが深いなと思いました。
浦幌町の色々な人と自分から交流していったんですけど、そこでみんな「え~なんで東京から来たの?」みたいな感じじゃなくて「東京から来てくれたんだ〜!ようこそ〜」みたいなお返事をしてくれたんですよね。心がじんわりあったかくなる(笑)。

じんわりあったかい町・浦幌!

ー初日にスナックはしごしたのも思い出(笑)。

滞在先のシェアハウスのメンバーが誘ってくれて、初日から飛ばしました(笑)。シェアハウスの醍醐味はそこですね。私に合ってた。

ー「つつうらうら」を通して、浦幌でどんな就業体験をしたのか教えてください!

まず、山田農場で畜産! 牛さんにご飯をあげたり、住処の掃除をしたり、仔牛にミルクをあげたり。
次に、浦幌木炭! 炭窯に木を入れる仕事を体験しました。
そして、桑原新聞店! 地域伝言板を作成するアルバイトをしました。

ー運転免許なくてもこれだけ体験できる…!

出来るけど、もし免許持ってたらもっといろんな所行けたんだろうなぁって思います。
でも!免許を持っていなくて浦幌に来る人へ、免許がなくてもこれだけ有意義な時間が過ごせるよ!って大声で言いたい。

ー免許取る予定が今後あると?

うん。今度浦幌に来るときはいろんな場所に行きたいから、帰ったらすぐ取ります!

ー帰ったらすぐね?言ったね(笑)?

言った!

ー山田農場行った時、すごいウキウキして帰ってきてたけどどんな体験でしたか?

まずは、仔牛にミルクをあげること、牛たちにごはんをあげる。そして水飲み場の掃除、牧草ロールを積む作業…せっかくだから、って大きい機械に乗せてもらいました!
小麦畑も案内してもらったりして、なかなかできない経験だったなぁ。

ー基本的に牛さんのお世話をしてたんだね。

そうそう。その日はめちゃくちゃ暑くて、地下水でキンキンに手を冷やしてから行くっていう。
その水が、刺されるくらい冷たかった!冬に触る水みたいな感覚。

ー全体を通して山田農場はどうでした?

私は1日しか体験していないけど、牛さん達とふれあって「かわいい~」ってやっぱりなるんです。
だけど、この子たちは私たちが生活するために育てられてる牛なんだなっていうのを、実際に目の当たりにしました。この子達将来私たちに食べられるのか…って言うのを考えると“いただきます”の本当の意味を実感して、それを考えながら牛さんの糞を掃除しながら泣きそうになるっていう。
教員になることも視野に入れてるので、自分が先生になったときには、そういうことをちゃんと教えたいです。

ー素晴らしい体験…! やっぱり実際に見るのとただ話聞いてるのじゃ違いますよね…。

全然違う。牛を世話する、って私の印象では極端に言えばただ牧草をあげるだけ、と思ってました。
今回実際に仕事を経験してみて、思ったより力仕事だったしすっごい疲れたけど、それ以上に得たものが多かったです。何をやってても新鮮で、山田さんにどう?って聞かれたら「楽しいです!」って毎回答えてました。

ー私もトリノメ商店の改修作業をやってる時、町の人が覗きに来てくれて「どう?」って聞かれたりして。力仕事は本当に大変だけど、自分はわくわくしてやってるから「たのしいです!」って心から答えちゃう。

そして今日は浦幌木炭に行ってきて、焼く前の木材を炭窯に入れる作業を体験してきました!

ーそれは手作業?

全部、手作業。まず私が木をリアカーに乗せて、炭窯の中へ持って行く。持って行った先では職人の佐藤さんが木材を炭窯へ綺麗に立てていく…っていう二人三脚の作業を体験しました。

ー出来上がった浦幌木炭って見たことありますか?

この前ちょうど炭窯から出したんだよってものを見せてもらいました!私は今まで「木炭です!」って出来上がったものしか今まで知らなかったから、木材を細長いまま炭窯に入れるんだ…っていうのも初めて知りました。いつも見ているのはカットされた後だったんだな~って。

ー普通に生活してたら、出来上がった商品をホームセンターで買いますもんね。

そうそう。だから、無知すぎて恥ずかしいくらいでした。普通に生活していたらできあがりしか知らないから過程を知るいい機会になりました。
畜産だったら、スーパーに並んでるお肉を見るとか、焼肉屋さんで出てくるお肉食べるとか。木炭だったらバーベキューするためにホームセンターで炭を買うけれど、それらが人の手によって丁寧に作られてるって本当にすごい。それが出来るまでにいろんな人の手が加えられて、いろんな人が携わってるんだなっていうのを知ることができました。

畜産も、木炭も、共通して言えるんだけど、全然簡単じゃないし、やろうって言う人がいないと成り立たない仕事で、それを次に繋いでいかないといけないんだな…というのも感じました。

ーそれまでの経緯とか作業のリアルを知れる上に、実際に体験させてくれるのはすごくありがたいし、受け入れてくれるのが嬉しいですよね。私も移住してくる前、実際にヘルパーで来てたときに浦幌の人に受け入れてもらって体感しました。

一次産業の実際の現場を知らないのは、東京の人からしたら当たり前だと思ってました。
でも、今回の経験で「知ることって大事だ」って気付いたから、そこからはいろんなことを働いてる人にたくさん聞きました。浦幌の人からしたらそんなの当たり前でしょ!ってことも、自分の知識を正すためにも本当に沢山聞いちゃってました(笑)。

ー実際に経験して知ることが大事ですよね。

そうそう。百聞は一見にしかず。

ー東京の人からしたら、一次産業の第一線で働いてる人ってある意味職人っていうか、若干遠い存在に感じませんか? 関われない…芸能人みたいな! そんな感じの距離感だったから、私も浦幌に来て実際に農家さんと気軽におしゃべり出来たり、お手伝いにいけるのが嬉しい変化なんだけど、未だにちょっと不思議な感覚。

分かる! 誰かによってそれが作られてたりしてる、っていうのは知っているんだけど、そこまで知ろうとはしてなかった。だって商品としてすぐに入手できちゃうから…。それが当たり前な生活をしちゃってました。

ー何でもあるし、あることが当たり前だから。浦幌に移住してから気付いたんですけど、東京での生活で、モノコトが出来上がる過程を知れる機会って少ないような気がします。

それすら与えられてこなかったんだっていうと環境のせいにしてるけど、浦幌に来たからこそ知ることができた。物はなんでもある生活してたけど、それが出来上がる過程やもっと深く知る機会はなかったんだなって。今回来てよかったって本当に思います。

ーそんな生活のなかで一番町内で行ってたのが桑原新聞店で、地域伝言板を作っていたんだよね?

そうです! 地域伝言板っていうのは毎月1日に発行されるもので、浦幌町内のお店の情報を載せたチラシ。営業日やイベントの告知なんかをB4の紙にまとめたチラシを作ってました。
新聞店の瀧子さんとお話しながら、直した方が良い場所を聞いたり。

ー桑原新聞店行っててよかったなぁって感じる瞬間とかはあった?

たくさんありました。まず地域のことを知れるのが嬉しかった。地域伝言板って謳ってるだけあるから、いろんな情報があって。
浦幌に来たときはどのお店がなんのお店か全く分からなかったけど、地域伝言板を作り始めてから、町内の散歩が楽しくなりました。

ー移住3ヶ月の私より滞在2週間のめぐのほうが詳しかったりするもん。

浦幌の動きを知ることを目的に桑原新聞店で働くのは良いかもしれないです。
あと、瀧子さんのご飯がとっても美味しかった(笑)。

ー出勤する日ほぼ毎日瀧子さんと一緒にごはん食べて帰ってきてなかった?

ごはん目当てで行ってたわけじゃないよ(笑)!
瀧子さんが本当にいい人で、私にとって第二の実家になってた。これ食べるかい?って聞いてくれたり、仕事中も話しかけてくれたり。とても楽しくバイトをやらせてもらえました。

ー何もしらない町に来て、そうやって一緒にごはん食べてくれる人ができるってすごく嬉しいよね。

めちゃくちゃ嬉しい。もちろんシェアハウスでみんなで食べるご飯も美味しいけど、自分が知らなかった町の人と一緒にご飯を食べる機会が嬉しかったです。瀧子さんの所に時々お客さんが来た時は、会話に混ぜてもらえていろんなお話をしたり、桑原新聞店を通して、新聞配達の人とか、たきさん繋がりの人とか、いろんな関わる機会がありました。

ー新聞店は、人の出入り多そう。

想像していたよりも多かったです。一次産業もいいけど、町の中心地でのバイトもすごくいいなって思いました。浦幌はこんなに一次産業が盛んですって知ることもすごく大事だけど、少し違う角度から浦幌ってどんな町なんだろうって知ることも自分にとって糧になった。
今回の滞在では、ささやかではあるけどどっちも知れたからとてもよかったです。

ー結構濃い3週間だったね。

浦幌に来てすぐは「お仕事体験何かやらなきゃ…」と思ってました。
桑原新聞店に行き始めたのも、2週間目。山田さんも2週間目で木炭は今日(3週間目)。
もう少し最初から、もしくは行く前から(こういうの興味あるな…)っていうのを自分で考えてやりたい候補をあげておいたらよかったな、って今になって思います。

あぁ、帰りたくないなぁ~~~~。
知る度魅力的に感じてくるこの町…。

ー浦幌のことをよく知った上でこれやりたかった…っていうのはありますか?

農業をやってみたかったです。トリノメ商店の改修作業のお手伝いに行った時に、たまたま農家さんがお手伝いしに来ていて。「野菜ってどうやって収穫してるんですか?」とか聞いてたんです。なので、「実際に見に行きたかった~~」って思いながら農家さんとお話してました。

あとは、もうちょっと冒険すればよかったです!

ー冒険?!

町中散策とか…あといろんなご飯を制覇したかった。あべ食堂とか、スナック再会とか。シェアハウスから近いけど、まだ行けていないお店もある。
いつもゲストハウスのヘルパーのお仕事がある日は、さくら屋のお弁当かフクハラのお惣菜を買ったり、休みの日は時々気まぐれでザ・ベジタブルショップ21に行って野菜を買ってごはんを作ったり。
町内のご飯屋さんで行けたのは、かし和家、カナリア、URATIE。ゲストハウスの清掃をしながら時々eat inのマップを見ていて、「ああ私全然行けてない…」って滞在期間の短さにちょっと凹んでました(笑)。

ー野菜が美味しいのがうれしい!って言ってて結構自炊してたもんね。

見たことないくらい大きいズッキーニとかね! おいっしいんですよね、これがまた…。
自分で作ると尚のこと、それで誰かと食べるとなおさら。

ー暮らしを楽しんでくれてて嬉しい。

めちゃくちゃ楽しんでる!もっと住んでいろんなことやりたいなぁ。それくらい魅力的な町です!!

ー浦幌の、お気に入りスポットはずばり!

好きなところ…全部! 昆布刈石展望台はメジャーでしょ…。
観光地で言ったら、うらほろ留真温泉が好き! すごくよいです…。
免許持ってるみなさんへ、絶対気持ちいいから浦幌町内をたくさん走って欲しい! 見える景色も綺麗で、同じ景色の日が無い。日々目にする町の色が変わって見えます。

ー最後に、これから浦幌に来る人、浦幌気になってる人にひとことありますか?

浦幌は、どんな体験をしても、またここに戻ってきたいと思えるような素敵な町です。ぜひ来てください!

ー「是非来てください!」は、もう町の人側じゃん(笑)。

気持ちが先に走ってつい(笑)。

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 ちなみに9月のみのり祭りに合わせて、また10日間浦幌に滞在してくれためぐ。
 もしかしたら記事の次回作があってその時は町民になってるかもしれない…とこぼす、高校の同級生、内村恵蒔でした。そんな未来があったらいいなあと思っています。

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