こんにちは!つつうらうら事務局です。
今回で第16回目となるシリーズ「働く人」。このシリーズではつつうらうらに掲載している事業者で働くみなさんを紹介していきます。本日紹介するのはこちらの方。
浦幌木炭で働きながら、パラレルワーカーとして様々な職に携わっている「尾田育実」さんです。
尾田育実さんプロフィール
別海町出身。中学校までは地元で暮らし、高校は釧路へ進学。
ご実家が酪農家なのもあり、幼少期から動物と自然に触れる機会が多く、次第に環境問題を意識するように。地球温暖化によって自分たちが身近に感じている食材たちも近い未来に危機に晒されることを知り、より関心を持つようになる。大学では北海道を離れ山形の大学で生物環境学や畜産の研究をしていた。
育実さんは、お会いする度に様々なジャンルの挑戦をしているイメージなのですが…その原動力は何なのか、今の浦幌町での暮らしに結びついているのはどんな経験なのか、などについて伺ってみました。
―山形の大学から北海道へ戻ってくるきっかけは?
自分自身が暑いのと湿度が高い場所が苦手で…就職は北海道が良いなと考えていたんです。ただ、同時に色々な場所に住んでみたい気持ちもあったので道内外問わず転勤が多い仕事を探していました。当時の候補は、花関係や農機具メーカーでしたね。
その後、初めての就職先が富良野の「ファーム富田」で。ここで北海道へ再び住むことになりました。調理やホールスタッフ等の飲食部門からお花の管理やイベント出店にも携わっていました。
―調理やお花の管理まで…!様々なご経験をされたんですね!
そうなんです。富良野から家族の怪我をきっかけに地元に戻ることを決めたのですが、地元では福祉関係の職場で会計員としても勤務していました。その他にも、帯広の病院でソーシャルワーカーをしたり、コロナ禍を経て実家の近くの町で安定した職である役場職員として働いたこともあります。
―職種も異なり、住む場所も変わり、挑戦の連続ですね!浦幌との繋がりはどこで?
きっかけは、元々好きだった”ものづくり”。TOKOMUROlabで開催された陶芸のイベントに参加したことで【浦幌木炭】と代表の背古 円さんと出会いました。大学時代にサークルで炭焼き体験も経験していたことから、そこからたまに炭焼きのお手伝いにも行くようになったんです。
―”ものづくり”から”炭作り”に惹かれたんですね!
更に、北海道移住ドラフト会議への参加も一つのきっかけでした。既に道内在住ながらも友人と一緒に参加し、その友人が指名されたのが浦幌町のTOKOMUROlab”だったんです。既にご縁があった町なのもあり、TOKOMUROlabにも行く機会が増えて町に訪れることが多くなっていきました。
―移住を決めたきっかけは何だったんですか?
浦幌町に来る回数を重ねる度に、だんだんこの町いいなと思ってきたんです。そんなタイミングで浦幌木炭で人を探していることを聞いて。そこで、迷いなく今の仕事を辞めて浦幌で暮らそう!と思い、昨年の10月に浦幌へ来ました。
―様々なスキルと知識がある育実さんは、今は浦幌で何をされているんですか?
今は浦幌木炭の正社員で、炭窯で炭を作ったり、たまにイベント出店もしています。そのほか副業として、酪農家さんのところでアルバイトや、月に2回ほど保健福祉センターで会計年度職員としても働いています。今年の4月からは町内会の行政区にて会計の担当もしています。
―まさに今までの経験が凝縮したような日常を送っているんですね!
そうですね。様々な経験を生かしながら自由に自分らしく働ける今の生活が気に入っています。新しい仕事が増えると忙しくなりますが、その分色々な方とお会いできたり、未知な分野にチャレンジできるので充実していると感じます。
―自分らしく自由にいられるって大事ですね。浦幌町へ移住する前と後でイメージと違ったことはありますか?
ほとんどが移住前にイメージしていた通りで特にギャップはなかったです。移住する前から浦幌は居心地が良い場所だと感じていましたし、移住者にも親切。今もご近所の方からお野菜をもらったり、移住前から交流があった方とも今も一緒にBBQしたりしています。ただ、想像以上に虫が多いのはびっくりしました。自然が近い証拠ですね。笑
―育実さんから見る浦幌町の魅力は?
温かい人が多いところです。移住する前に炭焼きのお手伝いをした時、お家に宿泊させてもらって一緒にご飯を囲んだり、ホステル宿泊の際にも町内外問わず交流会があったり、輪の中に自然と入れてもらえる雰囲気がありました。
もし浦幌町のことを気になっている人がいたら、いきなり移住と決めなくても遊びに来て様々な繋がりが持てて繋がりが生まれるので、ふらっと来るのもオススメしたいです!それに、都会すぎない雰囲気の中で自然が身近で海と山があり、食べ物が美味しい!農業・林業・漁業の3つの産業が揃っているのも様々な方と関われる点で魅力的で、釧路やオホーツクにアクセスしやすいのも便利に感じています。
―今後の目標はありますか?
ものづくりが好きなので、働いている”浦幌木炭”の可能性を広げるような新商品を開発していきたいと思っています。
BBQ等で利用する炭としての役割だと、用途が限られるので…せっかく作っている炭だからこそ、余すことなく使用できるようにしたいな、と。例えば”木酢液”への利用。これは、害虫駆除や植物の根の張りを良くする効果があります。他にも、細かい炭は畑の土壌改良や豚の餌に使われています。いずれは、浦幌木炭を畑に撒いて野菜を作り、販売までできたらいいなと思っています!
過去の様々な仕事や経験が全て”いま”に結びついている育実さん。
パラレルワーカーとして、日々忙しくもいつも充実しているように感じました。
浦幌町だからこそ、場所や時間に縛られず”好き”や”興味”に真っすぐな気持ちで働ける仕事や人の繋がりがあるのかもしれません。
そして、育実さんの人柄や多くのご経験が更に人を惹きつける魅力なのではと思います。
浦幌木炭の野菜、ぜひ食べてみたいです!育実さんのこれからのご活躍を応援しております!