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滞在記 2025.11.08 Update

【1日の働き方】株式会社デイリー・ブルーダー【体験記】

こんにちは。
関東でデザインを学んでいる大学4年のモトとシュンスケです。

2025年の夏、北海道・浦幌町で滞在中、地元の酪農家・株式会社デイリーブルーダーさんで酪農体験をさせていただきました。

実は酪農体験自体は今回が2回目。昨年、違う牧場で初めて酪農の現場に入り、あの時の手応えや驚きがずっと身体のどこかに残っていました。

ただ、今回お世話になったデイリーブルーダーさんは、また少し雰囲気が違っていて。
牛舎の匂いや牛の眼差し、働く方の所作に至るまで、初めて触れるものばかり。

体験したのは、朝の部(5:00~9:00)と夕方の部(15:00~19:00)の二回。
内容としては、朝は子牛の世話からスタートして搾乳作業へ。夕方は搾乳作業をしてから成牛への餌やりという流れ。

わずか1日ですが、五感を使って「牛と暮らす」を想像することができました。

AM5:00 

集合はやっと明るくなってきた朝5時。
目覚ましを何個もセットして何とか起きたものの、眠気でなかなか身体が言うことをきかない。

だけど牛舎に近づくと、少しずつ緊張と静かなエネルギーが満ちてきて、
目の前に並ぶ牛たちの「よく来たな」とでも言いたげな大きな瞳に、背筋がぴんと伸びました。

子牛と向き合う、最初の1時間

まずは子牛たちへの餌やりから始まります。
大人の牛と違って、子牛用のスペースは小さく、柵の間から覗く顔はどれもまだあどけない。
でもその目にはしっかりとした意志や個性が宿っていて、「この子は甘えん坊」「この子は元気いっぱい」と自然と性格を感じ取れてきます。

餌はミルクと飼料の2種類。
哺乳瓶に近い器具でミルクをあげるのだけど、吸い方が力強くて、うっかり手を離すと引きずられそうなくらい。

「こんなに小さくても、もうこんなに力があるんだ」と妙に感動しました。

餌をやるだけでなく、寝床を替えたり、床を清潔に保ったり、見るべきところが多い。
でもひとつひとつの作業が、牛との“やり取り”のようで面白かった。

AM6:00 

続いて、搾乳作業へ。
牛舎の入り口の前に集まる搾乳待機の牛たち。全部で100頭以上。
この規模の大きさにまず驚きました。

搾乳機を使う作業も、初めてだった去年はとにかく手順を覚えるのに精一杯。

でも今回は少しだけ視野が広くなって、「脚の動きで不快そうかどうか」といった、細かいところにも意識を向けられた気がします。

ちなみに、牛は並びながら普通に排泄します。歩きながらもします。
だから搾乳中も後も、牛舎の床は常にうんちとの格闘。

うんち、うんち、うんち。

PM15:00 

午後3時、再び牛舎へ。
朝とは打って変わって、牛たちも少しリラックスしているように見えました。

夕方のスケジュールは搾乳→餌やりという順番。
朝とほぼ同じ作業のはずなのに、空気の流れも、体の疲れ方も、少し違って感じられます。

搾乳では、午前中より手際よく機器を取り付けられるようになって、
「お、今日1日でちょっと成長したかも」とうれしくなる瞬間も。

PM17:00 餌やりは、牛たちとの対話

夕方の餌やりは、大人の牛たち全体への作業。

フォークで一頭ずつ前に配っていく。

これが、地味に重労働。

段々と日が落ちて、牛舎に差し込む光もオレンジ色に変わっていく。
静かに、淡々と進む作業の中で、「暮らし」の重みと美しさを感じていました。

たった1日。でも、確かに残る時間

今回の体験を通して一番感じたのは、
「酪農はただの作業じゃなくて、“生き物との暮らし”そのものだ」ということ。

牛の体温、目の奥の光、搾乳後の安堵したような表情、
全部がその場にいるからこそわかるもので、写真や映像では伝わらない質感でした。

牛乳は、いつも何気なく食卓にあるけれど、
その裏には休みのない仕事と、誰かの暮らしがある。
それを自分の身体で感じられたことは、きっとずっと忘れないと思います。

また来年も、今度はもっと長く、もっと深く関わりたい。
そう思わせてくれる体験でした。

デイリーブルーダーの皆さん、そして牛たち、本当にありがとうございました。

この記事を書いた人

この記事を書いた人小木竣介(左)・長谷川福(右)

小木竣介(左)・長谷川福(右)

神奈川県出身と茨城県出身の大学生。千葉県にある大学に通っており、二人ともデザインについて専攻。今回は教授紹介の元、さまざまな流れがありここ浦幌町でインターンに参加。

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