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働く人 2026.10.29 Update

【ランドハート】機械と人の力で1300頭と向き合う。【1日の働き方】

「酪農」と聞いてどんな働き方を思い浮かべますか?
朝から働きづめ。休みが少ない。体力が必要。蜘蛛の巣だらけの牛舎。

そんなイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか。

では、ランドハートはどうでしょうか。


町で第1号の酪農生産法人。360haの広大な圃場を構え、約1300頭の乳牛を飼育するランドハート。いわゆる「メガファーム」と呼ばれる大規模な牧場です。

現場を取りまとめる牧場長であり、採用担当でもある小山さんにランドハートのお仕事について伺いました。

朝は早いけど

ランドハートの基本的な仕事は朝と夕方に分かれています。

朝の仕事は4時から始まります。
まずは着替えを済ませ、分娩した牛の確認や移動を行います。多いときには1日8〜10頭の分娩があるんだとか。その後、牛舎の清掃とベッドメイクを行い、搾乳スタート。搾乳は約3時間半。掃除などを終えると朝の仕事は8時に終わります。

そしてここから7時間のまとまった休憩です。

午後は15時から朝と同じスケジュールで進みます。終業は19時。

「朝は早く感じるかもしれない。でもさ、その分早く帰れるじゃん。昼間に自分の時間をとれるというのは意外と大きいと思う」

昼間に買い物に出かけたり、ランチをしたり、趣味の時間に使ったりすることもできます。多くの人が働き始める時間には仕事が終わる、またはすでにひと段落ついている。そんな働き方もランドハートの特徴です。

休みが少ない?

酪農業界では、3日働いて1日休み、ということが珍しくなく、連休はなかなか取れません。
しかし、ランドハートでは連休を取りやすい形でシフトを組むことができます。
有給休暇は一般企業と同様で最初は10日間。有給休暇を取りやすい雰囲気で、月に2日ほど有給を使う人もいれば、3週間まとめて長期休暇を取る人もいます。
朝と夕方の仕事を1日に行うことで休みを作ることもできるため、自分の予定に合わせて柔軟に働き方を調整することができます。

今は月6日間の休暇ですが、今後は搾乳の完全自動化の機械導入予定で、完全週休2日を目指しています。

大規模だからこそ

ランドハートの働きやすさを支えているのは、規模の大きさを生かした「機械化」と「仕事の分担」です。

例えば1300頭分の牛床の掃除。
手作業のイメージがありますが、とても広いので、掃除も大型の機械で一気に行います。

搾乳には「ロータリーパーラー」という機械を使用。
牛が自動的に搾乳場所にやってきて、しゃがむことなく作業できます。肉体労働を可能な限り減らすことにこだわっています。

さらに、仕事をすべて抱え込む心配はありません。
大規模だからこそ、ひとりですべてをやらなくていい。仕事を分担することができます。
もちろん分担するからと言ってひとつの仕事をずっと続けるわけではありません。
仕事を覚えていけばさまざまな作業を教えてもらい、任せてもらえるようになります。

汚い牛舎にしない

ランドハートでは、牛舎をきれいに保つことをとても大切にしています。
「汚れの蓄積がにおいや衛生面の問題につながる。汚いの嫌いなんだよね。溜まったら大変だから、こまめに掃除しようって、それだけは口酸っぱく言います。目につく場所はもちろん、手が届きにくい場所も定期的に掃除するようにしています」

牛にとってもそこで働く人にとっても、気持ちよく過ごせる環境につながっています。

「やってはいけない」ことはへらす

ランドハートで働くのはどんな人たちなのでしょうか。
「日本人社員には東京や大阪からのメンバーもいる。現在の最高齢は69歳。海外からの技能実習生も働いています。完全未経験から入社した人もいますよ」

小山さんが、スタッフと接するときに大切にしていることがあります。 
「『これはやってはいけない』ということを少なくすること。スタッフが『やってみたい』と思ったことがあれば、まずやってみようと言ったり。気付いたことを言いやすい環境をつくることは心がけています」

実際、今年から新しく入社したスタッフも、体験時に「みんなフレンドリーで、話しかけてくれた」ことが入社のきっかけになったそう。

「社員同士で地域のお祭りに参加したり、一緒に出かけたりすることもある。最近は札幌へ遊びに行った。そうした交流から、社内恋愛に発展することもあって、これまでに3組が結婚したかな」

仕事だけではなく、人と人とのつながりもあります。

必要とされ続ける仕事

小山さん自身、酪農をするために愛知県から北海道の高校へ進学し、道内の酪農家のもと、住み込みながら修業をしていました。
そんな小山さんが感じる酪農の魅力は、何年続けても答えはないと感じるほどの奥深さです。

「必要とされ続け、一生続けられる仕事であることは誇りかな。前、山梨県に行ったときに牛乳愛好家の人に出会いました。その人が、『この牛乳が大好き』と言って、浦幌の牛乳を出してくれて。自分たちが浦幌から来たって言ってないのにですよ。すごい偶然じゃないですか?本当に驚いたし、感動しました」

資格取得・福利厚生

「ランドハートは大型特殊免許などの資格取得にかかる費用を会社が補助し、自動車学校の手配も行っています。実際に、多くのスタッフが入社後に資格を取得しました」
また、2万4000円から住める築浅の社宅が大人気です。

「牛は1頭1頭、違う」

約1300頭もの牛を飼育するランドハート。 効率よく仕事をすることは欠かせません。
一方で小山さんは「牛1頭1頭と向き合うこと」の大切さも話します。
「それぞれ性格も体質も違う。天候や季節、餌の状態にも左右される」

そして、続けていくことで「牛と話せるようになってほしい」と話す小山さん。
牛の様子を見て、変化に気づいて対応する。そうすることで牛と向き合うことができるのかもしれません。

「大規模だからこそ、牛と向き合う余裕ができる」

たくさんの牛がいるからこそ、一頭一頭を見る目が求められるのかもしれません。ランドハートでは、決められた答えを繰り返す仕事ではなく、毎日違う牛たちと向き合いながら、自分自身も成長できます。

ランドハートの人と関わる中で感じたのは、それぞれの育まれた人間力でした。
自分が自分に恥ずかしい行いをしていないか。一緒に働く仲間に、真心を持って接することができているか。
人を気にかけ、手を差し伸べるような、面倒見の良さに触れた時間でした。

INFORMATION

有限会社ランドハート

浦幌町で約20年、酪農業を営んでいます。2003年に営農を開始し、約1300頭の乳牛を育成するメガファームです。

https://tsutsuuraura.jp/worker/archive/3121/

この記事を書いた人

この記事を書いた人小島柚貴子

小島柚貴子

同志社大学2年生。人の想いを聴くことが好きです。浦幌で過ごした2週間、大切な人が増えました。これからも、生まれたつながりや心に残った出来事を、言葉にして誰かに伝えていけたら嬉しいです。

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